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2012年12月01日

上棟式が終わって早ひと月

先月の28日に無事上棟式を迎えることができた本堂。
天気こそぐずつかれたが厳かで盛大な上棟式
なかでも現場に携わる大工さんたちの工匠の儀
古式にのっとり淡々と進められた。













そして現場のほうは一ヶ月がたち
いよいよ見せ場の軒先回りの加工組付けがすすんでいる。
私が現場へ着くとちょうど軒先を整える跳木の最後の一本を組み込んでいるところ。



どうやら跳木の長さを二寸ほど短く加工するようだ。
短くするとはいえ場所は軒先の足場の上、
まずチェーンソーで荒きりし鋸とノミとカンナで見る見るうちに差込ホゾが出来上がっていく。















二人の棟梁の手で手際よく加工が済み、そして組付け。






見事に組み込まれた跳木
見ていてこれほど感心することはないだろう。

跳木の組込みが済んだ軒先






この跳木が取り付けば軒の反りを調整することができ
美しい流れるような軒反りの屋根をいつまでも美しく見せることができる。

この跳ね木下にはすでに二重の化粧垂木が組まれている。
この部分は次回として本堂を美しい姿に見せる屋根がだんだんと姿を見せてきた。

さて今日はもうひとつ
地元掛川建築研究会の皆様が現場見学にこられた。
メンバーは建築行政から設計事務所の面々、まさにプロの目の集まり。



いつも建築に携わっているとはいえ
このような伝統的木造建築なかなか見れるものではないので
いい見学会だったのではないだろうか。
  


Posted by ひさ父 at 16:38Comments(0)工事

2012年10月28日

上棟式 前日

無事に本体が組み終わった本堂
いよいよ上棟式が行われる日がやってくる。

思えば足掛け3年、最初は修繕でという話がでていたけれど
現状を見るととても修繕では無理と判断して建替えの方向に勧め
やっとこの日を迎えらる。

朝一番、若手大工が棟に上がり明日の上棟式の細工を施す






棟まで上がり周囲を眺める。




現場はここ数日前から上棟式の準備に入っていた。
住宅などの上棟式は当日建て方が終わって棟梁が祈願するぐらいがほとんど。
でも寺本堂となるとそうはいかない。
住職の法要からはじまり、現場にかかわる宮大工は衣装をまとい胸を張って行う工匠の儀とつづく。
そしてようやく本堂のお披露目となる。
もしかすると完成披露以上に緊張する儀式なのかもしれない。

檀家役員も総出で準備
なにせ用意される祝餅の量が半端ではない












式典会場の本堂では明日の儀式のリハーサル







どうも当日の天気はよろしくないような。
準備も晴天と雨天の両方の準備。
夕方にはなんとか準備は整い、本番を迎えるように。




そして明日の主役
しっかり組まれたすばらしい柱や梁。
檀家の皆様は喜んでくれるだろうか。



  


Posted by ひさ父 at 06:32Comments(0)行事

2012年10月02日

建て方工事がいよいよ始まった

基礎のコンクリート工事が終わってずいぶんとたった。
その間木材加工工場では急ピッチに柱や梁の加工が進められていた。
その柱や梁、ようやく先週から現場で組み立て作業が始まった。


本堂内陣奥に立つ柱4本。まずこの4本を建て立柱式を行なう。

基礎の上には地組みされた内陣の柱と梁



柱には土台上に足固め、差し鴨居、大梁と何本もの横架材が差し込まれるので
こうして先に組んでおかないと建てられない。




棟梁の真剣な声が飛ぶ。
若手の大工さんが走る。
ギシギシときしみながらどんどん柱が建てられていく。

最初は事もなく作業はすすむが組み上がるに連れて
難しい作業が出てくる。
一度組んだ梁組を柱を浮かせながら緩めて
ほぞの締まり具合を手ノミで調整していく。
このときまた棟梁の厳しい声が飛ぶ。



建て方は加工された柱梁をただ組むのではない。
一年近く掛けて手加工した柱梁と話をしながら組上げていく。
中にはへそを曲げてる梁もあるのだろう。
そんな梁をなだめすかし組上げていく。

内陣、外陣の建て方が出来上がっていく。



これから外回りの回廊の建て方や小屋の組方が続いていく。

今まで時間が止まったように静かだった現場が一気に活気づいて。
今月末の上棟式にむけてまた棟梁の真剣な声が飛び交う事だろう。






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Posted by ひさ父 at 08:44Comments(0)工事